1998年に年間、30,000人をこえる自殺者の急増に対して、
厚生労働省においても、その対策に苦慮していますが、
自殺者の90% が精神障害に罹患しており、その半数以上が
“うつ病性障害”に陥っていたと報告されております。 そのために
“うつ病”対策が声高に語られるようになりました。
どんな病態でも“個体のもつ特質”と“取り巻く状況”
との兼ね合いによって発症するわけですが、うつになりやすい方の
特質には「几帳面」「義理堅い」「責任感が強い」「融通性が乏しい」
「熱中性」のほか「秩序を重んずる」「気遣いの人」などの点が
指摘されています。ですから中高年の自殺者が急増しているのも、
目まぐるしく変わるIT機器やそれに伴う人間関係の稀薄化、
また世界中の情報が隣の町の出来事のように喧伝される事から生ずる不安、
職場では秩序より成果主義が罷り通る世相に柔軟に対応できず“抑うつ”
という病態に陥るのではないかと推察されます。ですから、自らの
特質を知ることそして、それが「裏目」に出てしまうことに気付くことが、
まずは肝要と思われます。“言うは易し、行うは難し”ではありますが、
周囲の状況に巻き込まれず身の丈に応じたほどほどの対応・努力をして
「それでよし」とする価値観に切り替えてゆくことが必要でしょう。
仕事を家に持ち返らず、睡眠を削らず、ストレスを酒にたよらず、
そして週に一度は細(ささ)やかでも楽しみを作るような生活に
変えていきましょう。その様な努力が成されてこそ「うつ」とは
無縁の日常が営まれるのです。
心身共に健やかな生活はこの様な努力の中にこそあるのです。
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